ブドウ葡萄、学名 Vitis spp.)は、ブドウ科 (Vitaceae) のつる性低木である。また、その果実のこと。

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概要 [編集]

は両側に切れ込みのある15 - 20cmほどの大きさで、穂状のをつける。果実は緑または濃紫で、内部は淡緑であり、房状に生る。大きさは2 - 8cm程度の物が一般的である。ブドウ属の植物は数十種あり、北米、東アジアに多く、インド、中近東、南アフリカにも自生種がある。日本の山野に分布する、ヤマブドウエビヅルサンカクヅル(ギョウジャノミズ)もブドウ属の植物である。

現在、ワイン用、干しぶどう用または生食用に栽培されているブドウは、ペルシアカフカスが原産のヴィニフェラ種(V. vinifera, 英 common grape, vine)と、北アメリカのラブルスカ種(V. labursca, 英 fox grape)である。

生産 [編集]

日本では中国から輸入されたヨーロッパブドウ系が自生化して、鎌倉時代初期に甲斐国勝沼(現在の山梨県甲州市)で栽培が始められ、明治時代以前は専ら同地近辺のみの特産品として扱われてきた(ヤマブドウは古くから日本に自生していたが別系統にあたる)。

北アメリカ原産のブドウはフィロキセラ(Phylloxera、ブドウネアブラムシ)に対する耐性を持つが、これらの根に寄生し宿主と共にヨーロッパ上陸を果たしたこの小さな虫によって、耐性のないヨーロッパの固有種の殆どが19世紀後半に壊滅的な打撃を受けた。以後フィロキセラ等による害を防止する等の理由で、ヨーロッパ・ブドウについては、アメリカ種およびそれを起源とする雑種の台木への接ぎ木が頻繁に行われている。

利用 [編集]

果実は、そのまま生食されるほか、乾燥させてレーズンに、また、ワインブランデーなどのアルコール飲料ジュースゼリー缶詰の原料となる。

ワインを製造する地域では、残った種子を搾油の原料としてグレープシードオイルが製造される。また、種子にはプロアントシアニジンという成分が含まれ、健康食品用などに抽出も行われている。

紫色をした皮にはアントシアニンなどのポリフェノールが豊富に含まれており、赤ワインやグレープジュースにも多い。絞った後の皮などの滓は、肥料として処理することが多い。

分類 [編集]

ブドウ属 [編集]

ブドウ属 (Vitis) には、主に次のような種がある。  

西アジア種群 [編集]

ヨーロッパ・ブドウ(European grape、学名 ヴィティス・ヴィニフェラ Vitis vinifera
中近東が原産であるとされる。ヨーロッパに自生する唯一の種である。乾燥した気候とアルカリ性の土地によく育ち、フィロキセラ耐性が無い。

北米種群 [編集]

アメリカ・ブドウ(Fox grape、学名 ヴィティス・ラブルスカ Vitis labrusca
北アメリカを原産とする種のひとつ。湿った気候でよく育ち、ヨーロッパ種よりも寒さにも強い。この系統の品種は独特の香りを持ち、それに由来する香りのワインを、(特にヨーロッパの)ワインの専門家は「フォクシー (Foxy)」と形容し忌み嫌う。

東アジア種群 [編集]

ヴィティス・アムレンシス (V. amurensis)
アジアを原産とする種のひとつで、朝鮮半島、中国東北部、ロシアに自生する。寒さに強い。和名はチョウセンヤマブドウまたはマンシュウヤマブドウ。中国名は山葡萄
ヴィティス・コワネティー (V. coignetiae)
日本に自生する。和名はヤマブドウで、上記アムレンシスと同じく寒さに強い。北海道では平地で普通に見られるが、東北地方では低山地、関東以西では高山地に自生し、四国にも分布するが、現在のところ九州地方での自生は確認されていない。東北地方、信州、岡山などでは、ヤマブドウワインが造られている。
ヴィティス・シラガイ (V. shiragai)
岡山県・高梁川流域の限られた地域に自生する野生ブドウで、和名はシラガブドウ。自生地での個体数が減少していて、絶滅が危惧されている。アムレンシスと同種とする分類学者もいるが、アムレンシスは寒冷地に自生するのに対し、シラガブドウは温暖な地域に自生するため、全くの別種である。和名および学名は植物分類学者・牧野富太郎が、情報提供してくれた白神寿吉に因んで命名した。

その他、クマガワブドウ、アマヅル、リュウキュウガネブ、ヨコグラブドウ、ケナシエビヅルなど、日本では15種類の野生ブドウの自生が確認されている。

ヨーロッパ・ブドウの台木に使われるブドウの原種 [編集]

全て北米原産でヨーロッパ・ブドウと違ってどれもフィロキセラ耐性を持つ。

ルペストリス種 (V. rupestris)
台木の品種の一番基本になる種。砂地に生えるため比較的乾燥に強く、交雑や繁殖が容易である。
リパリア種 (V. riparia)
川の土手に生える("ripa" とはラテン語で川の土手の意)。そのため湿った土地で良く育つ。酸性土を好む。繁殖は容易。
Berlandieri(V. berlandieri)
石灰岩の丘に生えることから、アルカリ性の土壌を好むとされる。繁殖は難しい。
Champini(V. champini)
ルペストリス種と V. mustagenesis の天然の雑種と考えられている。強い (Root-knot) ネマトーダ耐性を有する。繁殖は難しい。

マスカダイン属 [編集]

ブドウ属に含められる場合もあるが、形態や染色体の数等の違いから、一般に別の属 (Muscadinia) とされる。2-3種が属す。

マスカダイン
マスカダイン(Muscadine、学名 ムスカディニア・ロトゥンディフォリア Muscadinia rotundifolia
北アメリカを原産とする種のひとつで、アメリカ合衆国南部の亜熱帯から熱帯の地域で栽培される。温暖湿潤な気候と酸性土壌を好む。ヨーロッパ・ブドウと異なりフィロキセラに対する免疫を持ち、他の病害に対しても強い耐性を持つ。しかしヨーロッパ・ブドウと接ぎ木も交雑も困難なことから、ワイン用ブドウの栽培にはほとんど利用されない。栽培品種の育種は、両全花を持つ次のスカッパーノンの発見により飛躍的に向上した。アメリカでは通常、房ではなく粒単位で売られる。マスカダインの皮は、普通のブドウよりも厚みがあり、芳醇な香りで甘い。果皮色は紫、緑、銅色の3種類に分けられ、生食以外に加工(ジュース、デザート・ワイン、ゼリー等)に用いられる。
スカッパーノン(Scuppernong)
マスカダインの1品種で、アメリカ合衆国南部の亜熱帯から熱帯の地域で栽培される。色は、緑で温暖湿潤な気候と酸性土壌を好む。普通のブドウよりも一粒一粒が丸い。名前の由来は、ノース・カロライナ州にあるScuppernong Riverから来ている。17世紀にアメリカ開拓者たちがスカッパーノン川周辺で発見し、その後、栽培促進された。名前の由来をさらに辿ってみるとアメリカ先住民のアルゴンキン族の言葉「アスコポ」からきており、意味は「甘い月桂樹」である。

品種 [編集]

ブドウ品種の一覧も参照。また、ワイン用品種についてはワイン用葡萄品種の一覧項がある。

  • カルディナル
  • 甲州
  • 巨峰・種無し巨峰
  • 藤みのり(藤稔)
  • 紫玉
  • ピオーネ
  • ナガノパープル
  • 高妻
  • 紅瑞宝
  • 紅伊豆
  • 多摩ゆたか
  • 安芸クイーン
  • 竜宝
  • コリンス
  • コンコード - グレープジュースで有名。
  • ブラックオリンピア
  • シャスラ
  • レッドグローブ(Red Globe)
  • リビエラ(Ribier)
  • クリムゾン・シードレス(Crimson Seedless)
  • トムソン・シードレス(Thompson Seedless)
  • サルタナ(Sultana) - レーズンで有名。トムソン・シードレスと同一種とされる。
  • マスカット・オブ・アレキサンドリア(Muscat of Alexandria)
  • マスカット・ベーリーA(Muscat Bailey A)
  • シャインマスカット
  • デラウェア
  • キャンベル・アーリー(Campbell Early)
  • 瀬戸ジャイアンツ(桃太郎ブドウ)
  • ナイアガラ
  • ポートランド
  • スチューベン
  • 旅路(タビジ)
  • 甲斐路(カイジ)
  • ロザリオビアンコ
  • ロザリオロッソ

など。

交雑と交配 [編集]

種を越えての掛け合わせを交雑、同じ種の中で掛け合わせることを交配といい、交雑(種)はハイブリッド (hybrid)、交配(種)はクロッシング (crossing) と呼ばれる。

種無しぶどう [編集]

植物ホルモンを利用した方法で、ホルモンの作用により果実内部の種を形成させない方法である。1970年頃からはジベレリン水溶液が使用されているが、近年ではサイトカイニン水溶液を添加することにより処理時期が拡大している。デラウェアなどの小粒種が主であるが、最近では技術の向上により巨峰などの大粒種にも種無しが現れている。種が無い為、種有りに比べ脱粒しやすい。また、収穫時期は種有りに比べて早まる。

生産国 [編集]

日本国内の主な産地 [編集]

ブドウ畑(大阪)
実は袋がけされている

日本国外の主な産地 [編集]

など。

関連項目 [編集]

ウィキメディア・コモンズ

外部リンク [編集]

サンザシ(山査子、学名:Crataegus cuneata)は、バラ科サンザシ属の落葉低木。中国産で、日本にも古くに持ち込まれた。

果実生薬果実酒ドライフルーツなどの用途があり、盆栽の素材としても好まれる。

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生薬 [編集]

サンザシや近縁のオオミサンザシの果実の干したものは、生薬名で山査子(さんざし)といい、消化吸収を助ける作用がある。加味平胃散(かみへいいさん)、啓脾湯(けいひとう)などの漢方方剤に使われる。

セイヨウサンザシの果実や葉は、心悸亢進、心筋衰弱などの心臓病に使われる。(ヨーロッパでのハーブとしての使い方)

サンザシ酒 [編集]

味は甘酸っぱく、一部の中華料理店などでは、中国酒として供されている。

ドライフルーツ [編集]

果実を潰して、砂糖や寒天などと混ぜ、棒状に成形して乾燥させたものが多い。中国では、「山査子餅」(シャンジャーズビン)という円柱状に成形した後、薄くスライスして10円玉のような形状にしたものも多く、酢豚の様な料理に入れる場合もある。

ほかにも、果実をそのまま種子抜きして乾燥させ麦芽糖などでコーティングしたものもあり、この場合に限り含有成分から厚生省認可基準「ビタミンC含有栄養機能食品」にあたり表記ができる。

菓子 [編集]

中国では「山査子餅」の他、「山査子糕」(シャンジャーズガオ)という平たい羊羹状の菓子も作られている。中国ではこの菓子を酢豚の酸味付けに使うこともある。

また竹串などに刺して、をかけた「冰糖葫芦」(ビンタンフール)という、りんご飴の様な駄菓子も街角で売られている。

関連項目 [編集]

外部リンク [編集]

ドクダミ
Houttynia cordata Leaf.jpg
ドクダミ
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
: コショウ目 Piperales
: ドクダミ科 Saururaceae
: ドクダミ属 Houttuynia
: ドクダミ H.cordata
学名
Houttuynia cordata
和名
ドクダミ

ドクダミ(蕺草、学名:Houttuynia cordata)はドクダミ科ドクダミ属の多年草。 別名、ドクダメ(毒溜め)、ギョセイソウ(魚腥草)、ジゴクソバ(地獄蕎麦)。

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形態・生態 [編集]

住宅周辺や道ばたなどに自生し、特に半日陰地を好む。全草に悪臭がある。開花期は5~7月頃。茎頂に、4枚の白色の総(花弁に見える部分)のある棒状の花序に淡黄色の小花を密生させる。本来の花には花弁もがくもなく、雌しべと雄しべのみからなる。

利用 [編集]

食用 [編集]

ベトナム料理ではザウゾプカー(rau giấp cá)またはザウジエプカー(rau diếp cá)と称し、主要な香草として重視されている。ただし、日本に自生している個体群ほど臭気はきつくないとも言われている。

また、中国西南部では「折耳根(ジョーアルゲン 拼音: zhéěrgēn )」と称し、四川省雲南省では主に葉や茎を、貴州省では主に根を野菜として用いる。根は少し水で晒して、トウガラシなどで辛い味付けの和え物にする。

加熱することで臭気が和らぐことから、日本でも山菜として天ぷらなどにして賞味されることがある。

薬用 [編集]

生薬として、開花期の地上部を乾燥させたものは生薬名十薬(じゅうやく、重薬とも書く)とされ、日本薬局方にも収録されている。十薬の煎液には利尿作用、動脈硬化の予防作用などがある。なお臭気はほとんど無い。 また、湿疹、かぶれなどには、生葉をすり潰したものを貼り付けるとよい。

漢方では解毒剤として用いられ、魚腥草桔梗湯(ぎょせいそうききょうとう)、五物解毒散(ごもつげどくさん)などに処方される。しかし、ドクダミ(魚腥草、十薬)は単独で用いることが多く、漢方方剤として他の生薬とともに用いることはあまりない。

薬理成分 [編集]

  • デカノイルアセトアルデヒド - 生のドクダミに特有の臭気成分。抗菌作用があるが乾燥させると酸化されて抗菌効果は失われる。
  • ラウリルアルデヒド - デカノイルアセトアルデヒドと同様にドクダミ特有の臭気成分で、抗菌作用がある。
  • クエルシトリン - 利尿作用、動脈硬化の予防作用
  • カリウム塩 - 利尿作用

画像 [編集]

開花期の地上部  
ドクダミの葉  
花  
八重咲きの花(正確には総苞片が八重状になっている)  
栽培品種「カメレオン」  
十薬  

ローマカツカレ(頭状花)

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頭状花序

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
頭状花序の模式図

頭状花序(とうじょうかじょ、英語 head inflorescence、capitulum)というのは、主としてキク科の花に見られる花序である。多数の花が集まって、一つの花の形を作るものである。

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概論 [編集]

キク科植物の、例えばタンポポヒマワリの花を見た時、多数の花びらが円形に並んでいるのがわかる。普通はこれを以て一つの花だと考えがちであるが、実際には個々の花びらと見えるのは、それぞれが一つの花である。分解してよく見れば、それぞれに雄しべや雌しべがあり、小さいながらも花の構造を持っているのが分かる。

したがって、この花に見えるものは、多数の花が集まったものであって、つまり花序であると考えなければならない。普通は枝の先がさらに枝分かれして、それぞれの先端に花が着いたものであろうが、その枝がすべて短く詰まってしまい、多数の花が一つの枝先にまとまってしまったために、このような姿になったと考える訳である。このように、多数の花が枝を介さずにまとまって咲くものを頭状花序という。この形の花序は、キク科のすべてのほかに、マツムシソウ科などにも見られる。なお、完全に頭状花序とは見られなくとも、花などが密集して固まりになるものを頭状と表現する。

頭状花序の断面(花はツワブキ)
A:断面 B:筒状花 C:舌状花 D:花茎先端
a:柱頭 b:雄しべ c:冠毛 d:子房 e:総苞 f:花床

構造 [編集]

頭状花序においては、特殊な花序であり、個々の花は縮小されて花序の部品になっているため、各部分に特殊な名称がある。ここではキク科の花について説明する。

個々の花のことを小花(しょうか)と呼び、小花が集まって形成される全体を指して頭花(とうか)、または頭状花(とうじょうか)と呼ぶ。

花茎の先端部は、平らになっていて、その表面に小花が並ぶ。この平らな部分を花床という。花床の上の、小花の間には、鱗片がはえているものもある。花床の周辺には萼のような構造が並んで、内部の小花を囲んでいるが、これを総苞片(そうほうへん)という。

キク科の花では、小花には大きくは二つの形がある。一つは花びらの基部が細い筒となり、先端部が五つに割れて星形になったもので、これを筒状花(つつじょうか)あるいは管状花(かんじょうか)という。もう一つは、花びらの基部がやはり細い筒となるが、その先は一つの方向に向けて、幅広い平坦な広がりを作るもので、これを舌状花(ぜつじょうか)という。

筒状花 [編集]

筒状花は花弁が筒状になったものの事で、ヒマワリとかガーベラの中心の部分に集中しているのがそれであり、真ん中に集まっているものが多い。管状花(かんじょうか)とも言う。

花の構造としては、まず基部に子房がある。子房の先端から花弁が出るが、その周辺には往々にして毛が並んでいる。これを冠毛(かんもう)と言う。これは(がく)に当たるものである。花弁は基部近くは細く、これを狭筒部と言う。先端の方で大きく広がる場合、広筒部と呼ぶ。筒状花は、先端が五つに分かれているものが多いが、たいていの場合、それはごく小さく、集まっているのを見ても、花弁の存在に気が付かないようなものが多い。しかし、その部分がよく発達し、装飾的になっているものもある。ヤグルマギクでは、やぐるま形の小花の周辺の小花は花弁の上半分がラッパ状に大きく広がって目を引くようになっている。また、アザミコウヤボウキなどでは、先端の分かれた花弁が長く伸びて、目立つようになる。

花弁の中心からは雌しべが抜き出て、その周辺には雄しべ五本が互いにくっついて取り巻いている。

舌状花 [編集]

舌状花は、基部の構造は筒状花と同じで、花弁の先端が片方に大きく伸びて広がっている点が異なる。花弁の基部の筒状の部分を筒部、先端の広がった部分を舌状部と言う。タンポポなどは、頭花が全て舌状花で構成されているが、ヒマワリなどで見られるように、中心部に筒状花が密集し、周辺に舌状花が並んで飾りとなっているものが多い。舌状花が装飾になっているものでは、舌状花は雌花となっているものが多い。

インドの樹から抽出したエキスです。

コラーゲンの糖化抑制や劣化防止、逃避の抗糖化作用、抗炎症サイトカイン阻害防止用、

抗炎症サイトカイン阻害作用に注目。頭皮レベルの毛包保護、ヘアサイクルの正常化、

毛髪の頭皮への粘着強化へ導く成分です。

マロニエエキス

マロニエエキスとは、マロニエ(セイヨウトチノキ)の果実、又は葉から、・アルコールなどで抽出したエキスである。

マロニエはバルカン半島原産のトチノキで、日本でも街路樹として知られている。マロニエエキスには、サポニンフラボノイド配糖体、アントシアニンなどの抗酸化成分や殺菌成分を含み、収斂作用がある。マロニエエキスには、ひきしめ、血行促進作用があるので、セルライト除去を期待して、スリミングジェルに入れられる。また、抗酸化作用により紫外線にさらされやすい、髪の毛のケア製品にも使われる。ハマメリスやソウハクヒエキスなどとともに、植物エキス成分を生かしやすい、自然派化粧品がでている。

日本ではオオバコの種子を乾燥させた生薬を車前子(シャゼンシ)、同様に全草を

車前草(シャゼンソウ)として消炎、利尿、止瀉作用などの生薬、民間薬に利用して

います。
海外ではセイヨウオオバコも基原 植物に含めていますので同様の作用を持っている
と考えられます。


セイヨウオオバコの種子の50%エタノール抽出物には抗糖化作用が確認されて
います。
セイヨウオオバコ種子抽出物をウシ血清アルブミンとグルコースの混合液に添加し
60℃で40時間反応させた結果、AGEsの生成抑制作用が確認されています。
(Matsuura et al., J.Health Science, 48, 520-526, 2002)

 

 

基原植物セイヨウオオバコとは?
 

セイヨウオオバコは、高さ30-60cmで、葉は多数根生します。花期は4-9月で、長さ30-60cmの花茎を出し、穂状に小さな花をつけます。種子は蓋のついた果実中にラグビーボール状の1-2mmのものを8個から十数個つけます。日本でも帰化植物として荒れ地や道端に生えるため、日本在来種のオオバコと見間違えられますが、セイヨウオオバコの方が大柄で、果実中の種子の数も異なるため、区別が可能です。


オオバコ属の学名や英名はラテン語のPlanta(足の裏)に由来しています。ウェールズ地方では「キリストの足跡」などと呼ばれ、この葉を揉んで足に塗り付ければ旅の疲れがとれ、靴下に入れておけば長旅にも耐えられると言い伝えられていました。シェイクスピアの時代には傷や熱に効く薬草として尊ばれ、中国でも身体が軽くなったり、老衰を防げると信じられていたそうです。


葉には多糖類やフラボノイドのアピゲニン、ルテオリン、タンニン、有機酸、粘液質を含み、種子にはリノール酸やオレイン酸、配糖体などを含みます。

アミノグオニジン(Aminoguanidine)

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老化現象に屈しない

神経や管を含め、加齢が原因とされる数々の退行性の疾患は、グリケーション(グリコシル化)の結果として引き起こされるものです。つまり、強力な反グリケーション薬であるアミノグアニジンを服用することで、これらの老化現象が防げるのです。

年齢を重ねると、心臓拡大や動脈硬化といった疾患を患う可能性が高くなりますが、これは、AGE(糖化終末産物)の蓄積が原因だと考えられています。調査では、AGEを抑制することが、動脈硬化、白内障、糖尿病、(特に心臓における)炎症、腎臓障害といった、タンパク質のクロス・リンキングに関係する疾患の解決につながることが示されています。

イタリアで行われた臨床研究では、「悪玉」コレステロール(LDL)の血小板への結合を防ぐ能力が証明されましたが、これは、動脈硬化で苦しんでいる患者に大きな利益をもたらすことでしょう。

クロス・リンキングとは?
簡単に説明すると、例えば、切ったりんごを放置しておくと、その切り口が硬く茶色になることはご存知でしょうが、これがクロス・リンキングというものです。同じことが、私たちの身体の中でも起こりますが、これは、退行性の疾患、癌、免疫性機能不全、動脈硬化などの原因になると考えられています。感染病やある種の癌を防ぐためには、免疫系を強く健康に保つことが大変重要なことだと言えるでしょう。

ある動物実験では、心臓の表面にある膜が30%減少し、動脈壁のコラーゲン含有量が24~30%増加していますが、このことからも、アミノグアニジンは、加齢が原因の心臓病の防止に有効であると考えられます。研究の結果として、クロス・リンキングの予防と、その速度の減退という、2つの改善点が示唆されています。

25年にわたってミラノ大学で行われた研究では、血管壁と結合することで超低密度リポタンパク質(悪玉LDLコレステロール)を減らすことが証明されていますが、これにより、血小板の凝固が防げることになります。

アミノグアニジンは血管収縮の治療にも効果的です。1992年に11人の末梢血管疾患患者に施された治療では、動脈の詰まりがひどく、500ヤード以上歩くことができなかった患者の血流に、平均して30%の改善が見られ、その運動能力は50~105%上がりました。

アミノグアニジンと糖尿病
長年にわたる糖尿病の研究によって、糖尿病患者のクロス・リンキングのレベルが、そうでない人に比べて2~3倍も高いことが分かりましたが、これによって、クロス・リンキングと老化の関連性が立証されました。

AGE製品の増加が糖尿病性合併症の原因ではないかと言われていますが、アミノグアニジンを服用することで、糖分とタンパク質のリジングループとの結合を防ぎ、これらの症状が予防もしくは軽減されるのではないかと考えられています。

糖尿病のネズミに関する複数の研究では、アミノグアニジンによる治療を受けた場合、生存率がかなり高まることが示されています。

臨床研究では、LDLの酸化を予防し、アテローム性動脈硬化症を防ぐといった能力も明らかにされています。

あらゆる細胞に存在するグルコースは、比較的安定しているものの、タンパク質によるクロス・リンキングを回避することは不可能であると考えられています。しかしながら、そのプロセスは、グリケーション抑制剤を使用することで回避かつ予防できるとされています。

老化の兆候を阻止
アミノグアニジンは、老化現象の原因と考えられている、人体を形成するタンパク質のクロスリンキングを抑制します。

クロスリンキングが原因と考えられる疾患には、ある種の癌、免疫系の損傷、老人性白内障、動脈硬化などがあげられます。

免疫系が弱まると感染症にかかる可能性が高くなり、ある種の癌が増えると、細胞形成に必要な全ての情報を含むDNAのブドウ糖に被害が及び、ダメージを受けた異常な細胞が生産される原因となります。

動物を対象に行われたある調査では、加齢が原因の心臓拡張を防止することが示されています。さらに、その膜表面積は30%減少し、動脈壁のコラーゲン含有量は24~30%増加しました。

また、25年間にわたるミラノ大学での研究では、リポタンパク質(悪玉コレステロール)の血管壁への付着を減らして血小板の凝固を防ぐことや、動脈硬化によって収縮した血管の治療に役立つことなどが示されています。

1992年、11人の末梢血管疾患患者の治療にアミノグアニジンが用いられました。血管が詰まっているせいで、初めのうち彼らは500ヤード以上歩くことができませんでしたが、治療後、平均30%の血流が改善され、患者の運動能力は50~105%向上しました。

アミノグアニジンの持つ最も興味深い可能性として、皮膚タンパク質(コラーゲンとエラスチン)、接眼レンズタンパク質、神経タンパク質、腎臓タンパク質などを含む、人体を形成するタンパク質を保護することで、老化現象を遅らせるということがあります。これらのタンパク質はすべて、年齢にとともに劣化します。また、糖尿病患者は、健康な人に比べて2~3倍ものタンパク質のクロスリンキングが見られます。アミノグアニジンを服用することで、白内障、皮膚の黄ばみや硬化といった、加齢に関連する疾患の予防あるいは進行の遅れが期待されると考えられています。 糖尿病は老化が加速されたものだと考えられています。つまり、クロスリンキングが老化の原因となるという考えは、糖尿病の研究の結果、導き出されたものなのです。糖尿病のネズミに関する複数の研究では、アミノグアニジンを投与されたネズミの方に、かなり優勢な生存率が示されました。人間を対象とした臨床試験では、低密度リポタンパク質(LDL)の酸化性修正を妨げてアテローム性動脈硬化症を予防する能力も強調されています。

※製品に含まれる成分、服用方法、服用量、副作用、禁忌などについてはこちらをご参照ください。

コーンシルク

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コーンシルク


植 物 名: イネ科 トウモロコシ
学  名:  Ze a ma y s
使用部位:  花柱および柱頭
食薬区分:  食


トウモロコシは南米原産で、日本には安土桃山時代にポルトガル人宣教師に
よって持ち込まれたのが最初とされています。種実収穫の際に雌花の花柱を
採取し乾燥させたものを用います。別名を「南蛮毛」「玉蜀黍蕊」「棒子毛」、
英名で「corn silk」と言います。

伝統的医学的使用法

利尿
腎・尿路結石改善
乳汁分泌促進
胆汁分泌促進
止血
血管拡張
血圧降下
発疹

文献報告

抗糖化
抗糖尿病
利尿
抗炎症

コーンシルクは女性向け素材

 抗糖化・美肌作用    むくみ改善作用

 

コーンシルクの糖化抑制作用

糖化と肌の老化

● 「糖化」とは、血液中の糖(血糖)との結合により体内のタンパク質が変性する
現象で、この糖化反応により生成されるAGEs(最終糖化産物)は、加齢とともに
蓄積することが知られています。
● 肌の主要タンパク質であるコラーゲンは、細胞外タンパク質であるため常に
血糖にさらされている上、生体内での代謝速度が非常に遅くAGEsが蓄積しやすい
ため、糖化の影響を受けやすいことが知られています。
● コラーゲンが糖化されるとその柔軟性が失われ、肌弾力が低下し、しわなど
肌の老化の原因となります。

肌の老化を防ぐためのポイント

1.抗糖化作用・・・タンパク質と糖の反応を抑制すること

2.血糖値上昇抑制作用・・・タンパク質と血糖との接触を抑制すること

 

コーンシルク文献資料

①コーンシルクの抗糖化成分

論文名 コーンシルクに含まれる抗糖化活性成分
出 典 Chem.Pharm.Bull, 2007,55,153-5
要 約 コーンシルク(トウモロコシのヒゲ)から分離したFlavonoid類の抗糖化活性を測定した結果、genistein、
alternanthin、chrysoeriol配糖体に高い抗糖化活性が認められ、抗糖化物質として知られるAminoguanidineの10倍以上強い活性であった。

②コーンシルクの抗糖化活性

論文名 メキシコ産トウモロコシ由来コーンシルク抽出物の非酵素的糖化抑制作用
出 典 Phytother.Res, 2008,22,108-12
要 約 メキシコ産トウモロコシ13品種のコーンシルク抽出物の抗糖化活性を測定した結果、多くの品種が、抗糖化物質
として知られるAminoguanidineと同等以上の活性を示した。また、その活性は抽出物のポリフェノール含量に比例した。
コーンシルクの抗糖化活性はポリフェノール含量に比例したコーンシルク乾燥エキスのポリフェノール含量は7.0%以上

コーンシルクヒト試験【血糖値上昇抑制作用】

試験方法 被害者:20~50代健常人男性6名

① コーンシルク乾燥エキス200mg、placebo(デキストリン200mg)摂取
② 30分後、市販米飯(200g)摂取
③ 米飯摂取後、経時的に血糖値測定(測定器:自己検査用血糖値測定器)

総括

⇒ コーンシルク乾燥エキスに
        血糖値上昇抑制作用 が認められた

コーンシルクの美肌メカニズム

抗糖化ポリフェノール含有血糖値上昇抑制作用⇒コラーゲンの糖化抑制⇒美肌効果

 

桜の花エキス

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1. はじめに

桜は日本を象徴する花として古くから親しまれ,様々な施設の植木や街路樹として
愛されています。厳しい冬の終わりと共に,一斉に樹木全体へ花を咲かせるその姿,
光景は圧巻であり,日本はもとより海外においても,桜は富士山と並んで日本の美を
イメージさせる代表的存在ともいえます。

桜の語源は日本書紀の神話に登場する「コノハナノサクヤビメ(木花咲耶姫)」と
言われており,大変美しい地の女神であったとされています。「アマテラス(天照大
神)」の孫である「ニニギノミコト(瓊瓊杵尊)」は天孫降臨(葦原の地を統べるため
に天から降りた)時に,コノハナノサクヤビメのあまりの美しさに一目で恋に落ち,
妻にしたと日本書紀には記載されています。ニニギノミコトは農耕の神として信仰さ
れ,妻であるコノハナノサクヤビメは豊穣の神と解釈されています。これは,桜の花
が日本の初期農耕社会において,その年の農事を占う花であったことから生まれた神
話であったと考えられています1)。また,コノハナノサクヤビメは富士山の神様とし
ても知られ,日本全国で約1300 社ある浅間神社で主祭神として祭られており,ご神
木として桜が奉納されています。

日本書紀にも記載され,古代より続く伝説を彩るように,桜の花は日本を象徴する
に申し分ない花として,日本人の心に深く根付いた花です。あでやかな中にも気品が
あり,日本の伝統美を想起させる花でもあります。奇しくも桜はバラ科の植物で,バ
ラが西洋の美しさを象徴するならば,桜は日本の美しさを象徴するものといえます。
国際的にもその美しさが認知され,桜Sakura は日本らしい美のイメージを世界に発
信し続けています。しかしながら,桜の花は開花から散るまでの期間が短いことから,
今まで食品・化粧品等への応用は限定的なものにとどまっていました。オリザ油化で
は原料調達の難点を解決し,世界で初めて,バルクとして安定供給可能な桜の花エキ
スの上市を実現させました。

オリザ油化では,この生命の息吹を感じさせる桜の花の成分や機能性に注目し,研
究を行いました。桜の花からフェニルプロパノイドの配糖体であるカフェオイルグル
コース(1-caffeoyl-O-β-D-glucopyranoside)や,フラボノイド配糖体であるケルセチ
ングルコシド(quercetin 3-O-β-D-glucopyranoside)を含むエキスを抽出し,その機能
性を調べた結果,シワやたるみの原因になるコラーゲンの糖化を抑制する抗糖化作用
や線維芽細胞のコラーゲン格子形成の増加作用が認められました。

美や女性,和,気品,春など,情緒的価値を極めて連想しやすい素材である桜を,
科学的な根拠と併せて,美容食品や化粧品,季節品などの機能性原料として幅広くご
利用ください。

参考文献

1) 福島千賀子: 学校法人佐藤栄学園埼玉短期大学研究紀要, 4, 11-22 (1995) .


2. 抗糖化とは

2-1. 老化とAGEs

老化の原因の大部分は,長い年月にわたって細胞における分子レベルのダメージが
蓄積していくことにあります。その代表は酸化によるダメージです。もう一つのダメ
ージ,それが糖化であり,生体内タンパク質のコラーゲンやエラスチンの糖化反応は,
肌に大きな影響をもたらします。

糖がアミノ酸やタンパク質と結合,重合,分解などを繰り返し,褐変物質メラノイ
ジンに変化することを「糖化(メイラード反応)」と言います。例えば,パン
やホットケーキを加熱するとキツネ色になります。これがメイラード反応の一例です。
体内ではタンパク質は糖と結合する性質を持ち,分解されにくい物質を形成します。
これを【AGEs(Advanced Glycation End Products)】と呼び,日本語では終末糖化産
物と訳されます。AGEs は年齢を重ねると共に,徐々に体内に溜まっていき,様々な
老化現象を引き起こすことが報告されています。

2-2. 生体内でのメイラード反応

生体内では,コラーゲンやエラスチンなどのタンパク質に糖が結合するメイラード反応が常に起こっています。その全容は未だ十分には解明されていませんが,ヒトの皮膚は加齢を重ねると,AGEs が蓄積していくことが明らかになっています。こうなるとコラーゲンやエラスチンなどのタンパク質は本来の役割を失い,肌に老化現象が起こります。つまり,加齢によりAGEs が皮膚に蓄積すると,肌にハリや弾力が無くなることを意味します。

2-3. AGEsによる肌トラブル

AGEs はコラーゲンと結合,重合し,体内で異物と判断されるため,分解酵素(コ
ラゲナーゼ,エラスターゼ)の分泌量が増え,AGEs を分解,排出しようとします。
この時,AGEs よりも正常なコラーゲン,エラスチンがターゲットとなり,分解が促
進してしまうことで,肌のシワやたるみ,くすみの原因となります。

AGEs は加齢と共に体内に蓄積していくことも知られています。Dyer2)らは,糖尿病
患者と健常人で,皮膚コラーゲン中に蓄積されているAGEs を調査し,加齢とAGEs
蓄積に相関性があることを報告しています。この報告では,コラーゲンの構成要素で
あるアミノ酸中に,AGEs 化したものがどのくらい含まれるか,アミノ酸(リジン)
総量と,代表的なAGEs であるカルボキシメチルリジン(CML)とペントシジン
(Pentsidine)の割合を分析しています。

AGEs はコラーゲンを産生する線維芽細胞のアポトーシス(細胞死)を誘導するこ
とが知られています。

また,AGEs は,ヒアルロン酸,コラーゲン,エラスチン等に悪影響を与え,肌の
老化に関与しています。さらにシミ,そばかすの原因にもなると言われており,美容
科学の分野でも注目が集まっています。

加齢による肌トラブルを抑制する「抗糖化」は,老化現象の予防になり,若々しい
肌を保つひとつの手立てになります。

オリザ油化では,桜の花エキスがAGEs 産生を抑制する作用だけでなく,AGEs が
誘導する線維芽細胞のアポトーシスを抑制する作用にも注目した実験を行っていま
す。

参考文献
2) Dyer D.G. et al. Accumulation of maillard reaction products in skin collagen in diabetes
and aging. J. Clin. Invest., 91, 2463-2469 (1993).

 

3. 桜の花エキスの含有成分と機能性

3-1. 含有成分

オリザ油化と京都薬科大学の共同研究で桜の花の含有成分に関する研究を行った
結果,フェニルプロパノイドの配糖体であるカフェオイルグルコース(1-caffeoyl-O-
β-D-glucopyranoside)や,フラボノイドであるケルセチングルコシド(quercetin 3-O-
β-D-glucopyranoside)などが含有されていることを世界で始めて見出しました


3-2. AGEs産生抑制作用

桜の花エキスとその成分のAGEs 産生阻害作用を調べるため,代表的な糖であるグ
ルコースと生体内タンパク質であるアルブミンの混液に,桜の花エキスやそのエキス
中の主要成分を添加し,60℃で2 日間インキュベートしました。)
その結果,桜の花エキス100 μg/mL 以上で有意なAGEs 産生抑制作用が認められま
した。また含有成分であるカフェオイルグルコースとケルセチングルコシドについて
は,10 μg/mL 以上で有意なAGEs 産生抑制作用が認められました。

桜の花エキス中に微量に含有され,カフェオイルグルコースの水酸基が少ない構造
を持つ成分である,クマロイルグルコースおよびシンナモイルグルコースでは,カフ
ェオイルグルコースと比較して,AGEs 産生阻害活性が弱いことが分かりました。
これに対し,フラボノイド配糖体の活性は総じて強く,規格成分であるケルセチン
グルコシドの活性は,同じくフラボノイド配糖体である,ケンフェロールグルコシド
の2 倍以上(IC50 で)の高い活性を示しました。またフラボノイドはケンフェロール
およびケルセチン共に,アグリコンでも高い活性を示しました。

3-3. 線維芽細胞のアポトーシス抑制作用

皮膚内に生じたAGEs は,皮膚細胞に障害を与えます。皮膚の主要なAGEs の1
つであるcarboxymethyl lysine (CML)-collagen による線維芽細胞のアポトーシス(細胞
死)に対する桜の花エキスおよび主要成分の作用を調べました。その結果,桜の花
エキスやカフェオイルグルコース,ケルセチングルコシドの添加によって,アポトー
シスの指標であるカスパーゼ活性が低下し,特にカフェオイルグルコースとケルセチ
ングルコシドで強い活性の低下が認められました。したがって,桜の花エキスやその
成分は,AGEs による皮膚細胞の障害やアポトーシスを抑制し,肌の老化に有効であ
ると考えられました。

3-4. 線維芽細胞のコラーゲン格子形成増加作用

線維芽細胞をコラーゲン溶液存在下で培養すると,コラーゲン格子の形成が認め
られます。また,この系に糖化刺激作用のある中間糖化物(グリオキサール)で糖化
した線維芽細胞を添加するとコラーゲン格子の形成が抑制されます6)。しかしながら,
グリオキサールと同時に,桜の花エキス (100, 1000 μg/mL)を線維芽細胞に添加すると,
コラーゲン格子の形成促進が認められました。したがって,桜の花エキスは線維芽細
胞の糖化を抑制し,真皮細胞外マトリックス中のコラーゲンと線維芽細胞の「絡みつ
き」を正常に保つ働きがあることが示唆されました。

 

3-5. 線維芽細胞内のAGEs生成におよぼす作用

桜の花エキスとその規格成分の細胞内AGEs 生成におよぼす作用を調べました。7,8)
ヒト正常二倍体線維芽細胞に糖化刺激作用のある中間糖化物(グリオキサール)とサ
ンプルを添加し,5 日間培養後に抗AGEs 抗体でAGEs の検出を行いました。その結
果,グリオキサールによるAGEs の増加に対し(Control とNon の比較),桜の花エキ
スは10 μg/mL でAGEs の生成を強く抑制しました。カフェオイルグルコースも1 お
よび10 μg/mL でAGEs の生成を抑制しました。一方,ケルセチングルコシドもAGEs
の生成を抑制しましたが,カフェオイルグルコースより弱い作用でした。以上の結果
から,桜の花エキスの細胞内AGEs 生成抑制作用には,カフェオイルグルコースの寄
与が高いことが判明しました。


3-6. B16メラノーマ細胞によるメラニン生成抑制作用

桜の花エキスの美白作用を検討するため,B16 メラノーマ細胞におけるメラニンの
生成抑制作用を調査しました。
B16 メラノーマ細胞に桜の花エキスを添加し,3 日間培養後,細胞を超音波にて破
砕し,吸光度によりB16 メラノーマ細胞のメラニン生成率を測定しました。その結果,
低濃度でメラニン生成を抑制し,濃度依存的にメラニン生成を抑制する傾向があるこ
とが明らかとなりました。
また,対照としてアルブチン(β型),アスコルビン酸グルコシドと比較したとこ
ろ,アルブチンよりは若干抑制率は低いものの,アスコルビン酸グルコシド(ビタミ
ンC)と同程度の抑制率であることが明らかになりました。


3-7. チロシナーゼ活性阻害作用

桜の花エキスのB16 メラノーマ細胞におけるメラニン生成抑制作用のメカニズム
解明の一環として,メラニン生成酵素チロシナーゼに対する作用について検討を行い
ました。

その結果,桜の花エキスは濃度依存的に,有意なチロシナーゼ活性阻害が認められ
ました。 また,桜の花エキスは低濃度でチロシナーゼ活性阻害作用を示すことが明
らかとなりました。

4. 安定性

4-1. 熱安定性

桜の花エキス-P(水溶性粉末)の熱安定性を検討した結果,主要成分であるカフェ
オイルグルコースおよびケルセチングルコシド含量は,1 時間の加熱(120℃)によっ
ても変化がみられず,通常の食品加工温度に対して安定であることが分かりました

4-2.水溶性

桜の花エキス-P を水に溶解し,室温および5℃で3 日間保存後,沈殿や濁りの有無
を目視で確認しました。桜の花エキス-P の水溶性は中性域および酸性域において高い
ことが分かりました(表4)。推奨摂取量(50~150mg/日)を30 mL のドリンクに溶
解しても問題なくお使いいただけます。


4-3. pH 安定性

桜の花エキス-P(水溶性粉末)を蒸留水に溶解させ,pH 調整し,非遮光下,室温
で1 週間保存後,桜の花エキスの主要成分であるカフェオイルグルコース含量を測定
しました。その結果,カフェオイルグルコースは,弱酸性で安定であり,中性からア
ルカリ性では,約2 割の含量低下が見られました(図13)


4-4. 液剤安定性

桜の花エキス-P について,0.5%水溶液(pH3.5)を調製し,室温(光照射),5℃(遮
光),25℃(遮光),40℃(遮光)で4 ヶ月保存し,沈殿,濁りの有無を目視で確認し
ました。桜の花エキス-P の液剤安定性は酸性域において極めて高いことが分かりまし
た。

 

4-5. コラーゲンとの配合相性

ポリフェノール類は,コラーゲンとの混和水溶液中で,沈殿,濁りを生じ,混合配
合が難しいことが知られていますが,コラーゲン1%,桜の花エキス0.2%の混合水溶
液において,沈殿,濁りは見られず,コラーゲンとの配合の相性は非常に良いことが
分かりました。したがって,コラーゲンとのドリンク処方設計にも安心してご利用い
ただけます。

5. 安全性

5-1. 残留農薬

桜の花について,食品衛生法および農薬取締法に準じて,518 項目の農薬の有無を
調べました。その結果,全項目について基準値(検出限界値)以下であることが判明
しました。

試験依頼先:株式会社マシス 食品安全評価分析センター
試験成績書発行年月日:平成21 年11 月9 日
依頼番号:34234

5-2. 変異原性試験(Ames 試験)

桜の花エキス(賦形剤無添加品)について,ネズミチフス菌TA100 およびTA98
を用いて,Ames 試験を行いました。その結果,直接法,代謝活性化法ともに,変異
コロニー数の増加は認められませんでした。この結果より,桜の花エキスには変異原
性は無いものと考えられます。

5-3. 代替法による皮膚一次刺激性試験(EpiSkin 法)

桜の花エキス(賦形剤無添加品)1%水溶液について,皮膚モデル(EpiSkin)を用
いた皮膚一次刺激性試験を行いました。その結果,MTT 試験による細胞生存率変化,
IL-1αの定量値ともにECVAM の判定基準(Risk Phrase 38)以下でした。このため,
桜の花エキスの皮膚一次刺激は無刺激性です。

5-4. 代替法による眼刺激性試験(HCE 法)

桜の花エキス(賦形剤無添加品)1%水溶液について,角膜上皮再生モデル(HCE)
を用いた眼刺激性試験を行いました。その結果,桜の花エキス1%水溶液を暴露した
組織細胞の生存率はCOLIPA 試験方法の判定基準以下でした。このため,桜の花エキ
スの眼刺激は無刺激性です。

5-5. 貼付試験(パッチテスト)

桜の花エキス(賦形剤無添加品)1%水溶液について,健常な日本人男女18 歳以上
60 歳未満20 名(男性2 名,女性18 名)でのパッチテスト行いました。
被験者背部(傍脊椎部)に,試料を含ませたパッチテストユニットを24 時間貼付
し,皮膚刺激を観察しました。その結果,桜の花エキスの皮膚刺激指数は「許容品」
と判定されました。 

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