抗糖化成分の最近のブログ記事

アミノグオニジン(Aminoguanidine)

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老化現象に屈しない

神経や管を含め、加齢が原因とされる数々の退行性の疾患は、グリケーション(グリコシル化)の結果として引き起こされるものです。つまり、強力な反グリケーション薬であるアミノグアニジンを服用することで、これらの老化現象が防げるのです。

年齢を重ねると、心臓拡大や動脈硬化といった疾患を患う可能性が高くなりますが、これは、AGE(糖化終末産物)の蓄積が原因だと考えられています。調査では、AGEを抑制することが、動脈硬化、白内障、糖尿病、(特に心臓における)炎症、腎臓障害といった、タンパク質のクロス・リンキングに関係する疾患の解決につながることが示されています。

イタリアで行われた臨床研究では、「悪玉」コレステロール(LDL)の血小板への結合を防ぐ能力が証明されましたが、これは、動脈硬化で苦しんでいる患者に大きな利益をもたらすことでしょう。

クロス・リンキングとは?
簡単に説明すると、例えば、切ったりんごを放置しておくと、その切り口が硬く茶色になることはご存知でしょうが、これがクロス・リンキングというものです。同じことが、私たちの身体の中でも起こりますが、これは、退行性の疾患、癌、免疫性機能不全、動脈硬化などの原因になると考えられています。感染病やある種の癌を防ぐためには、免疫系を強く健康に保つことが大変重要なことだと言えるでしょう。

ある動物実験では、心臓の表面にある膜が30%減少し、動脈壁のコラーゲン含有量が24~30%増加していますが、このことからも、アミノグアニジンは、加齢が原因の心臓病の防止に有効であると考えられます。研究の結果として、クロス・リンキングの予防と、その速度の減退という、2つの改善点が示唆されています。

25年にわたってミラノ大学で行われた研究では、血管壁と結合することで超低密度リポタンパク質(悪玉LDLコレステロール)を減らすことが証明されていますが、これにより、血小板の凝固が防げることになります。

アミノグアニジンは血管収縮の治療にも効果的です。1992年に11人の末梢血管疾患患者に施された治療では、動脈の詰まりがひどく、500ヤード以上歩くことができなかった患者の血流に、平均して30%の改善が見られ、その運動能力は50~105%上がりました。

アミノグアニジンと糖尿病
長年にわたる糖尿病の研究によって、糖尿病患者のクロス・リンキングのレベルが、そうでない人に比べて2~3倍も高いことが分かりましたが、これによって、クロス・リンキングと老化の関連性が立証されました。

AGE製品の増加が糖尿病性合併症の原因ではないかと言われていますが、アミノグアニジンを服用することで、糖分とタンパク質のリジングループとの結合を防ぎ、これらの症状が予防もしくは軽減されるのではないかと考えられています。

糖尿病のネズミに関する複数の研究では、アミノグアニジンによる治療を受けた場合、生存率がかなり高まることが示されています。

臨床研究では、LDLの酸化を予防し、アテローム性動脈硬化症を防ぐといった能力も明らかにされています。

あらゆる細胞に存在するグルコースは、比較的安定しているものの、タンパク質によるクロス・リンキングを回避することは不可能であると考えられています。しかしながら、そのプロセスは、グリケーション抑制剤を使用することで回避かつ予防できるとされています。

老化の兆候を阻止
アミノグアニジンは、老化現象の原因と考えられている、人体を形成するタンパク質のクロスリンキングを抑制します。

クロスリンキングが原因と考えられる疾患には、ある種の癌、免疫系の損傷、老人性白内障、動脈硬化などがあげられます。

免疫系が弱まると感染症にかかる可能性が高くなり、ある種の癌が増えると、細胞形成に必要な全ての情報を含むDNAのブドウ糖に被害が及び、ダメージを受けた異常な細胞が生産される原因となります。

動物を対象に行われたある調査では、加齢が原因の心臓拡張を防止することが示されています。さらに、その膜表面積は30%減少し、動脈壁のコラーゲン含有量は24~30%増加しました。

また、25年間にわたるミラノ大学での研究では、リポタンパク質(悪玉コレステロール)の血管壁への付着を減らして血小板の凝固を防ぐことや、動脈硬化によって収縮した血管の治療に役立つことなどが示されています。

1992年、11人の末梢血管疾患患者の治療にアミノグアニジンが用いられました。血管が詰まっているせいで、初めのうち彼らは500ヤード以上歩くことができませんでしたが、治療後、平均30%の血流が改善され、患者の運動能力は50~105%向上しました。

アミノグアニジンの持つ最も興味深い可能性として、皮膚タンパク質(コラーゲンとエラスチン)、接眼レンズタンパク質、神経タンパク質、腎臓タンパク質などを含む、人体を形成するタンパク質を保護することで、老化現象を遅らせるということがあります。これらのタンパク質はすべて、年齢にとともに劣化します。また、糖尿病患者は、健康な人に比べて2~3倍ものタンパク質のクロスリンキングが見られます。アミノグアニジンを服用することで、白内障、皮膚の黄ばみや硬化といった、加齢に関連する疾患の予防あるいは進行の遅れが期待されると考えられています。 糖尿病は老化が加速されたものだと考えられています。つまり、クロスリンキングが老化の原因となるという考えは、糖尿病の研究の結果、導き出されたものなのです。糖尿病のネズミに関する複数の研究では、アミノグアニジンを投与されたネズミの方に、かなり優勢な生存率が示されました。人間を対象とした臨床試験では、低密度リポタンパク質(LDL)の酸化性修正を妨げてアテローム性動脈硬化症を予防する能力も強調されています。

※製品に含まれる成分、服用方法、服用量、副作用、禁忌などについてはこちらをご参照ください。

コーンシルク

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コーンシルク


植 物 名: イネ科 トウモロコシ
学  名:  Ze a ma y s
使用部位:  花柱および柱頭
食薬区分:  食


トウモロコシは南米原産で、日本には安土桃山時代にポルトガル人宣教師に
よって持ち込まれたのが最初とされています。種実収穫の際に雌花の花柱を
採取し乾燥させたものを用います。別名を「南蛮毛」「玉蜀黍蕊」「棒子毛」、
英名で「corn silk」と言います。

伝統的医学的使用法

利尿
腎・尿路結石改善
乳汁分泌促進
胆汁分泌促進
止血
血管拡張
血圧降下
発疹

文献報告

抗糖化
抗糖尿病
利尿
抗炎症

コーンシルクは女性向け素材

 抗糖化・美肌作用    むくみ改善作用

 

コーンシルクの糖化抑制作用

糖化と肌の老化

● 「糖化」とは、血液中の糖(血糖)との結合により体内のタンパク質が変性する
現象で、この糖化反応により生成されるAGEs(最終糖化産物)は、加齢とともに
蓄積することが知られています。
● 肌の主要タンパク質であるコラーゲンは、細胞外タンパク質であるため常に
血糖にさらされている上、生体内での代謝速度が非常に遅くAGEsが蓄積しやすい
ため、糖化の影響を受けやすいことが知られています。
● コラーゲンが糖化されるとその柔軟性が失われ、肌弾力が低下し、しわなど
肌の老化の原因となります。

肌の老化を防ぐためのポイント

1.抗糖化作用・・・タンパク質と糖の反応を抑制すること

2.血糖値上昇抑制作用・・・タンパク質と血糖との接触を抑制すること

 

コーンシルク文献資料

①コーンシルクの抗糖化成分

論文名 コーンシルクに含まれる抗糖化活性成分
出 典 Chem.Pharm.Bull, 2007,55,153-5
要 約 コーンシルク(トウモロコシのヒゲ)から分離したFlavonoid類の抗糖化活性を測定した結果、genistein、
alternanthin、chrysoeriol配糖体に高い抗糖化活性が認められ、抗糖化物質として知られるAminoguanidineの10倍以上強い活性であった。

②コーンシルクの抗糖化活性

論文名 メキシコ産トウモロコシ由来コーンシルク抽出物の非酵素的糖化抑制作用
出 典 Phytother.Res, 2008,22,108-12
要 約 メキシコ産トウモロコシ13品種のコーンシルク抽出物の抗糖化活性を測定した結果、多くの品種が、抗糖化物質
として知られるAminoguanidineと同等以上の活性を示した。また、その活性は抽出物のポリフェノール含量に比例した。
コーンシルクの抗糖化活性はポリフェノール含量に比例したコーンシルク乾燥エキスのポリフェノール含量は7.0%以上

コーンシルクヒト試験【血糖値上昇抑制作用】

試験方法 被害者:20~50代健常人男性6名

① コーンシルク乾燥エキス200mg、placebo(デキストリン200mg)摂取
② 30分後、市販米飯(200g)摂取
③ 米飯摂取後、経時的に血糖値測定(測定器:自己検査用血糖値測定器)

総括

⇒ コーンシルク乾燥エキスに
        血糖値上昇抑制作用 が認められた

コーンシルクの美肌メカニズム

抗糖化ポリフェノール含有血糖値上昇抑制作用⇒コラーゲンの糖化抑制⇒美肌効果

 

桜の花エキス

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1. はじめに

桜は日本を象徴する花として古くから親しまれ,様々な施設の植木や街路樹として
愛されています。厳しい冬の終わりと共に,一斉に樹木全体へ花を咲かせるその姿,
光景は圧巻であり,日本はもとより海外においても,桜は富士山と並んで日本の美を
イメージさせる代表的存在ともいえます。

桜の語源は日本書紀の神話に登場する「コノハナノサクヤビメ(木花咲耶姫)」と
言われており,大変美しい地の女神であったとされています。「アマテラス(天照大
神)」の孫である「ニニギノミコト(瓊瓊杵尊)」は天孫降臨(葦原の地を統べるため
に天から降りた)時に,コノハナノサクヤビメのあまりの美しさに一目で恋に落ち,
妻にしたと日本書紀には記載されています。ニニギノミコトは農耕の神として信仰さ
れ,妻であるコノハナノサクヤビメは豊穣の神と解釈されています。これは,桜の花
が日本の初期農耕社会において,その年の農事を占う花であったことから生まれた神
話であったと考えられています1)。また,コノハナノサクヤビメは富士山の神様とし
ても知られ,日本全国で約1300 社ある浅間神社で主祭神として祭られており,ご神
木として桜が奉納されています。

日本書紀にも記載され,古代より続く伝説を彩るように,桜の花は日本を象徴する
に申し分ない花として,日本人の心に深く根付いた花です。あでやかな中にも気品が
あり,日本の伝統美を想起させる花でもあります。奇しくも桜はバラ科の植物で,バ
ラが西洋の美しさを象徴するならば,桜は日本の美しさを象徴するものといえます。
国際的にもその美しさが認知され,桜Sakura は日本らしい美のイメージを世界に発
信し続けています。しかしながら,桜の花は開花から散るまでの期間が短いことから,
今まで食品・化粧品等への応用は限定的なものにとどまっていました。オリザ油化で
は原料調達の難点を解決し,世界で初めて,バルクとして安定供給可能な桜の花エキ
スの上市を実現させました。

オリザ油化では,この生命の息吹を感じさせる桜の花の成分や機能性に注目し,研
究を行いました。桜の花からフェニルプロパノイドの配糖体であるカフェオイルグル
コース(1-caffeoyl-O-β-D-glucopyranoside)や,フラボノイド配糖体であるケルセチ
ングルコシド(quercetin 3-O-β-D-glucopyranoside)を含むエキスを抽出し,その機能
性を調べた結果,シワやたるみの原因になるコラーゲンの糖化を抑制する抗糖化作用
や線維芽細胞のコラーゲン格子形成の増加作用が認められました。

美や女性,和,気品,春など,情緒的価値を極めて連想しやすい素材である桜を,
科学的な根拠と併せて,美容食品や化粧品,季節品などの機能性原料として幅広くご
利用ください。

参考文献

1) 福島千賀子: 学校法人佐藤栄学園埼玉短期大学研究紀要, 4, 11-22 (1995) .


2. 抗糖化とは

2-1. 老化とAGEs

老化の原因の大部分は,長い年月にわたって細胞における分子レベルのダメージが
蓄積していくことにあります。その代表は酸化によるダメージです。もう一つのダメ
ージ,それが糖化であり,生体内タンパク質のコラーゲンやエラスチンの糖化反応は,
肌に大きな影響をもたらします。

糖がアミノ酸やタンパク質と結合,重合,分解などを繰り返し,褐変物質メラノイ
ジンに変化することを「糖化(メイラード反応)」と言います。例えば,パン
やホットケーキを加熱するとキツネ色になります。これがメイラード反応の一例です。
体内ではタンパク質は糖と結合する性質を持ち,分解されにくい物質を形成します。
これを【AGEs(Advanced Glycation End Products)】と呼び,日本語では終末糖化産
物と訳されます。AGEs は年齢を重ねると共に,徐々に体内に溜まっていき,様々な
老化現象を引き起こすことが報告されています。

2-2. 生体内でのメイラード反応

生体内では,コラーゲンやエラスチンなどのタンパク質に糖が結合するメイラード反応が常に起こっています。その全容は未だ十分には解明されていませんが,ヒトの皮膚は加齢を重ねると,AGEs が蓄積していくことが明らかになっています。こうなるとコラーゲンやエラスチンなどのタンパク質は本来の役割を失い,肌に老化現象が起こります。つまり,加齢によりAGEs が皮膚に蓄積すると,肌にハリや弾力が無くなることを意味します。

2-3. AGEsによる肌トラブル

AGEs はコラーゲンと結合,重合し,体内で異物と判断されるため,分解酵素(コ
ラゲナーゼ,エラスターゼ)の分泌量が増え,AGEs を分解,排出しようとします。
この時,AGEs よりも正常なコラーゲン,エラスチンがターゲットとなり,分解が促
進してしまうことで,肌のシワやたるみ,くすみの原因となります。

AGEs は加齢と共に体内に蓄積していくことも知られています。Dyer2)らは,糖尿病
患者と健常人で,皮膚コラーゲン中に蓄積されているAGEs を調査し,加齢とAGEs
蓄積に相関性があることを報告しています。この報告では,コラーゲンの構成要素で
あるアミノ酸中に,AGEs 化したものがどのくらい含まれるか,アミノ酸(リジン)
総量と,代表的なAGEs であるカルボキシメチルリジン(CML)とペントシジン
(Pentsidine)の割合を分析しています。

AGEs はコラーゲンを産生する線維芽細胞のアポトーシス(細胞死)を誘導するこ
とが知られています。

また,AGEs は,ヒアルロン酸,コラーゲン,エラスチン等に悪影響を与え,肌の
老化に関与しています。さらにシミ,そばかすの原因にもなると言われており,美容
科学の分野でも注目が集まっています。

加齢による肌トラブルを抑制する「抗糖化」は,老化現象の予防になり,若々しい
肌を保つひとつの手立てになります。

オリザ油化では,桜の花エキスがAGEs 産生を抑制する作用だけでなく,AGEs が
誘導する線維芽細胞のアポトーシスを抑制する作用にも注目した実験を行っていま
す。

参考文献
2) Dyer D.G. et al. Accumulation of maillard reaction products in skin collagen in diabetes
and aging. J. Clin. Invest., 91, 2463-2469 (1993).

 

3. 桜の花エキスの含有成分と機能性

3-1. 含有成分

オリザ油化と京都薬科大学の共同研究で桜の花の含有成分に関する研究を行った
結果,フェニルプロパノイドの配糖体であるカフェオイルグルコース(1-caffeoyl-O-
β-D-glucopyranoside)や,フラボノイドであるケルセチングルコシド(quercetin 3-O-
β-D-glucopyranoside)などが含有されていることを世界で始めて見出しました


3-2. AGEs産生抑制作用

桜の花エキスとその成分のAGEs 産生阻害作用を調べるため,代表的な糖であるグ
ルコースと生体内タンパク質であるアルブミンの混液に,桜の花エキスやそのエキス
中の主要成分を添加し,60℃で2 日間インキュベートしました。)
その結果,桜の花エキス100 μg/mL 以上で有意なAGEs 産生抑制作用が認められま
した。また含有成分であるカフェオイルグルコースとケルセチングルコシドについて
は,10 μg/mL 以上で有意なAGEs 産生抑制作用が認められました。

桜の花エキス中に微量に含有され,カフェオイルグルコースの水酸基が少ない構造
を持つ成分である,クマロイルグルコースおよびシンナモイルグルコースでは,カフ
ェオイルグルコースと比較して,AGEs 産生阻害活性が弱いことが分かりました。
これに対し,フラボノイド配糖体の活性は総じて強く,規格成分であるケルセチン
グルコシドの活性は,同じくフラボノイド配糖体である,ケンフェロールグルコシド
の2 倍以上(IC50 で)の高い活性を示しました。またフラボノイドはケンフェロール
およびケルセチン共に,アグリコンでも高い活性を示しました。

3-3. 線維芽細胞のアポトーシス抑制作用

皮膚内に生じたAGEs は,皮膚細胞に障害を与えます。皮膚の主要なAGEs の1
つであるcarboxymethyl lysine (CML)-collagen による線維芽細胞のアポトーシス(細胞
死)に対する桜の花エキスおよび主要成分の作用を調べました。その結果,桜の花
エキスやカフェオイルグルコース,ケルセチングルコシドの添加によって,アポトー
シスの指標であるカスパーゼ活性が低下し,特にカフェオイルグルコースとケルセチ
ングルコシドで強い活性の低下が認められました。したがって,桜の花エキスやその
成分は,AGEs による皮膚細胞の障害やアポトーシスを抑制し,肌の老化に有効であ
ると考えられました。

3-4. 線維芽細胞のコラーゲン格子形成増加作用

線維芽細胞をコラーゲン溶液存在下で培養すると,コラーゲン格子の形成が認め
られます。また,この系に糖化刺激作用のある中間糖化物(グリオキサール)で糖化
した線維芽細胞を添加するとコラーゲン格子の形成が抑制されます6)。しかしながら,
グリオキサールと同時に,桜の花エキス (100, 1000 μg/mL)を線維芽細胞に添加すると,
コラーゲン格子の形成促進が認められました。したがって,桜の花エキスは線維芽細
胞の糖化を抑制し,真皮細胞外マトリックス中のコラーゲンと線維芽細胞の「絡みつ
き」を正常に保つ働きがあることが示唆されました。

 

3-5. 線維芽細胞内のAGEs生成におよぼす作用

桜の花エキスとその規格成分の細胞内AGEs 生成におよぼす作用を調べました。7,8)
ヒト正常二倍体線維芽細胞に糖化刺激作用のある中間糖化物(グリオキサール)とサ
ンプルを添加し,5 日間培養後に抗AGEs 抗体でAGEs の検出を行いました。その結
果,グリオキサールによるAGEs の増加に対し(Control とNon の比較),桜の花エキ
スは10 μg/mL でAGEs の生成を強く抑制しました。カフェオイルグルコースも1 お
よび10 μg/mL でAGEs の生成を抑制しました。一方,ケルセチングルコシドもAGEs
の生成を抑制しましたが,カフェオイルグルコースより弱い作用でした。以上の結果
から,桜の花エキスの細胞内AGEs 生成抑制作用には,カフェオイルグルコースの寄
与が高いことが判明しました。


3-6. B16メラノーマ細胞によるメラニン生成抑制作用

桜の花エキスの美白作用を検討するため,B16 メラノーマ細胞におけるメラニンの
生成抑制作用を調査しました。
B16 メラノーマ細胞に桜の花エキスを添加し,3 日間培養後,細胞を超音波にて破
砕し,吸光度によりB16 メラノーマ細胞のメラニン生成率を測定しました。その結果,
低濃度でメラニン生成を抑制し,濃度依存的にメラニン生成を抑制する傾向があるこ
とが明らかとなりました。
また,対照としてアルブチン(β型),アスコルビン酸グルコシドと比較したとこ
ろ,アルブチンよりは若干抑制率は低いものの,アスコルビン酸グルコシド(ビタミ
ンC)と同程度の抑制率であることが明らかになりました。


3-7. チロシナーゼ活性阻害作用

桜の花エキスのB16 メラノーマ細胞におけるメラニン生成抑制作用のメカニズム
解明の一環として,メラニン生成酵素チロシナーゼに対する作用について検討を行い
ました。

その結果,桜の花エキスは濃度依存的に,有意なチロシナーゼ活性阻害が認められ
ました。 また,桜の花エキスは低濃度でチロシナーゼ活性阻害作用を示すことが明
らかとなりました。

4. 安定性

4-1. 熱安定性

桜の花エキス-P(水溶性粉末)の熱安定性を検討した結果,主要成分であるカフェ
オイルグルコースおよびケルセチングルコシド含量は,1 時間の加熱(120℃)によっ
ても変化がみられず,通常の食品加工温度に対して安定であることが分かりました

4-2.水溶性

桜の花エキス-P を水に溶解し,室温および5℃で3 日間保存後,沈殿や濁りの有無
を目視で確認しました。桜の花エキス-P の水溶性は中性域および酸性域において高い
ことが分かりました(表4)。推奨摂取量(50~150mg/日)を30 mL のドリンクに溶
解しても問題なくお使いいただけます。


4-3. pH 安定性

桜の花エキス-P(水溶性粉末)を蒸留水に溶解させ,pH 調整し,非遮光下,室温
で1 週間保存後,桜の花エキスの主要成分であるカフェオイルグルコース含量を測定
しました。その結果,カフェオイルグルコースは,弱酸性で安定であり,中性からア
ルカリ性では,約2 割の含量低下が見られました(図13)


4-4. 液剤安定性

桜の花エキス-P について,0.5%水溶液(pH3.5)を調製し,室温(光照射),5℃(遮
光),25℃(遮光),40℃(遮光)で4 ヶ月保存し,沈殿,濁りの有無を目視で確認し
ました。桜の花エキス-P の液剤安定性は酸性域において極めて高いことが分かりまし
た。

 

4-5. コラーゲンとの配合相性

ポリフェノール類は,コラーゲンとの混和水溶液中で,沈殿,濁りを生じ,混合配
合が難しいことが知られていますが,コラーゲン1%,桜の花エキス0.2%の混合水溶
液において,沈殿,濁りは見られず,コラーゲンとの配合の相性は非常に良いことが
分かりました。したがって,コラーゲンとのドリンク処方設計にも安心してご利用い
ただけます。

5. 安全性

5-1. 残留農薬

桜の花について,食品衛生法および農薬取締法に準じて,518 項目の農薬の有無を
調べました。その結果,全項目について基準値(検出限界値)以下であることが判明
しました。

試験依頼先:株式会社マシス 食品安全評価分析センター
試験成績書発行年月日:平成21 年11 月9 日
依頼番号:34234

5-2. 変異原性試験(Ames 試験)

桜の花エキス(賦形剤無添加品)について,ネズミチフス菌TA100 およびTA98
を用いて,Ames 試験を行いました。その結果,直接法,代謝活性化法ともに,変異
コロニー数の増加は認められませんでした。この結果より,桜の花エキスには変異原
性は無いものと考えられます。

5-3. 代替法による皮膚一次刺激性試験(EpiSkin 法)

桜の花エキス(賦形剤無添加品)1%水溶液について,皮膚モデル(EpiSkin)を用
いた皮膚一次刺激性試験を行いました。その結果,MTT 試験による細胞生存率変化,
IL-1αの定量値ともにECVAM の判定基準(Risk Phrase 38)以下でした。このため,
桜の花エキスの皮膚一次刺激は無刺激性です。

5-4. 代替法による眼刺激性試験(HCE 法)

桜の花エキス(賦形剤無添加品)1%水溶液について,角膜上皮再生モデル(HCE)
を用いた眼刺激性試験を行いました。その結果,桜の花エキス1%水溶液を暴露した
組織細胞の生存率はCOLIPA 試験方法の判定基準以下でした。このため,桜の花エキ
スの眼刺激は無刺激性です。

5-5. 貼付試験(パッチテスト)

桜の花エキス(賦形剤無添加品)1%水溶液について,健常な日本人男女18 歳以上
60 歳未満20 名(男性2 名,女性18 名)でのパッチテスト行いました。
被験者背部(傍脊椎部)に,試料を含ませたパッチテストユニットを24 時間貼付
し,皮膚刺激を観察しました。その結果,桜の花エキスの皮膚刺激指数は「許容品」
と判定されました。 

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